もし どSな俺に恋してる妹がMだったら
第1章 お兄ちゃんは裸族!
「ただいま~~・・・・」
『今日も1日疲れた~・・・・』。
そんなことを思いながら、グッタリとして私が玄関のドアを開けると、
「おぅ! おかえりっ!!!w」
威勢のいい明るい声を出し、玄関先でお兄ちゃんが私のことを出迎えてくれた。
だけど、その瞬間-。
「キャ!!! ちょっと!!! なんで裸?!!!」
私は思わず叫ぶようにそう言って、お兄ちゃんから目を反らせた。
「ん?? なんで? イケないの??w」
「イケないに決まってるじゃないっっ!! はずかしいでしょ?!!!」
「俺はちっともはずかしくねぇけど・・・?w」
お兄ちゃんはそう言いながら、「めんどクセぇなぁ・・・w」
という感じでポリポリと頭を掻いた。
「私がはずかしいってのっっ!!」
私はそんなお兄ちゃんから相変わらず目を反らしたまま、
玄関の隅っこのほうを見つめながら、声を大にしてそう叫んだ。
そう。お兄ちゃんは素っ裸だったのだ。
「裸族」。人はそう呼ぶらしいけど、中学2年という
年頃の女の子である私の前でも、お兄ちゃんはそうやって
平気で裸を晒すから本当に困る!!
男の人の全裸なんて私・・・。美術の資料集の
ダビデ像の写真でしか見たことがないんだから・・・・。
「え~~・・・・。だ~ってさぁ。こんなにクソ暑いんだから
別にいいじゃんか♪ ちょとぐらい。ね・・・?w」
お兄ちゃんは私に甘えるような声を出してそう言ってきたのだけど、
そんなお兄ちゃんを私は厳しく叱咤した。
「よくないっての!!! さっさと服を着なさいよ、さっさと!!」
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