構想のスタートラインは藤々さんのイラストでして、これは挿絵として描いていただいたものではなく、イラスト先行、そこから拡がった妄想を文章化したものです。
当初は、浦島太郎じゃないですが、おじさんが公園でのいじめを見かけて助けるシーンから始めるつもりだったのですが、いじめの内容がありきたりではつまらない、かといってハードでマニアックないじめは、前置きなしには説得力がない、ということで構想がどんどん拡がっていってしまいました。
正直、これでもかなりはしょっています。おじさんの調教も、さらにはラストシーンの続き(仙石君×暢平)も、仙石君と「先生」の間に何があったかも、書こうと思えば書けるので、そのうち長編バージョンでも書こうってことで、今回はこの長さに収めました。
裏設定を一つだけ。
仙石君は小学校の時から「デブ専ゲイ」に目覚めていまして、暢平君が好きでたまらないのです。それが屈折した形で表現されてしまったわけですが、黒崎「先生」はそこらへんはすぐに見抜いてしまっていて、暢平君の知らないところで、いろいろとやりとりがあったわけですね。長編化するなら、そこらへんも詳しく描くことが可能ですね。
いじめの内容に、子どもらしくない(笑)大人のゲイSMの要素が盛り込まれているのも、仙石君のネットや雑誌からの知識によるというわけです。
タイトルで難産しまして、最初「裏版・中学生日記」とし、どうも「名が体を」表していない気がしたので、悩んだ末、ちょっと内容に比してきれいすぎるかと思うのですが、今の題に決めました。
引用元はレッドツェッペリンの名曲のタイトルからですが、曲想や歌詞と本作の内容は何の関係もありません(笑)
最後に、藤々さんの素晴らしいイラストがなければ、本作は生まれませんでした。この場を借りて御礼申し上げます。
とりさん拝