天国への階段 裏版・中学生日記
天国への階段 裏版・中学生日記
成人向完結
発行者:とりさん
価格:章別決済
章別決済は特定の章でのみ課金が発生いたします。
無料の章は自由にお読みいただけます。

ジャンル:その他

公開開始日:2012/07/11
最終更新日:---

マイライブラリ
マイライブラリに追加すると更新情報の通知など細かな設定ができ、読みやすくなります。
章一覧へ(章別決済)
天国への階段 裏版・中学生日記 第1章 1
 六年生の時から、ぼくが上がる中学校にいい噂はなかった。

 だから勉強のできる子とか、お金持ちの子は、私立の学校を受験する。ただテレビのニュースでワイロの話がたまに出るけど、お金で私立の中学校に入れるってことは、そんなにはないらしい。コネとかいって、家のお父さんが偉い社長さんとかお医者さんで、学校を経営してる人と知り合い、とかだとまた違うらしいけど。

 ともかく、中学校に上がる時に、勉強ができて、家の親もしっかりしているところから、ごっそり抜けてしまった。クラスで上から五人抜けたら大きい。

 小学校三つが一つの中学校に固まって、入学式を迎えた時は、古いランドセルにさよならして、新しい学ラン着て、少しは希望もあるかもって思った。けれど、新一年の、前向きでいい雰囲気っていうのは、夏休み前後で早くも崩れてしまった。成り立つ授業がほとんどなくて、まじめな子もやる気をなくしてしまう。ぼくは大人しく座ってるけど、もともと勉強できないし、騒々しくて余計わけわかんなくなった。他の子みたいに塾も嫌だし、もう何もやる気がしない。

 ぼーっとしているうちに、ぼくは新しい友達を作り損ねていた。以前の学校からの遊び友達で、けっこう頭がよかった仙石(せんごく)君は、私立に落ちてこの学校に上がってから、何だか話しかけにくくなっていた。

 そんなある日の昼休みのことだった。
 ぼくは廊下で、とてもからだの大きい先輩に、声をかけられた。
 「あ、ねえ君一年生?」
 「え、あ、はい? そうですけど……」
 「いい体格してるね。柔道部に入らない?」

 …………。

 ぼくは太っている。でも背は低いし、運動音痴だし、筋肉がついているわけじゃない。何だかバカにされた気もして、腹が立つより屈辱って感じがしてうつむいた。
1
最初 前へ 1234567 次へ 最後
ページへ 
NIGHT LOUNGE5060
ページの先頭へ