義弟の一言で狂った私の人生
第7章 2度目の交わり
そんな、ある日。
普段ならそそくさと
出かける義母が、
思いつめた顔をして玄関に立っていた。
あまりにも長い時間
そうしているので、
気になって声をかけてみる。
「お義母さん。どうしたんですか。」
ハッとした顔で、
振り返った義母の顔は
意外なほど青ざめていた。
思わず、こちらまで深刻に慌ててしまう。
「具合でも悪いんですか。顔色が・・・」
「違うのよ。何でもないの。」
慌てて首を振る義母は、
今までに見たことのない姿だった。
近所でも親しみやすさで
定評がある義母は、
いつも笑顔でたわいのない話を
楽しそうに語るような人だ。
よく出かけるようになってからは、
恰好も若返ったかのように、
華やかな服が増えていた。
嬉々として出かけて行ってたし、
帰ってきてからも楽しそうにしていた。
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