義弟の一言で狂った私の人生
第7章 2度目の交わり
下着もまだ付けていない肌からは、
さっきまでの熱は消えていた。
時計を見れば、10時を指している。
玄関に脱いだままになっている
スカートなどの衣類も気にかかっていた。
「そんな気になれないわ。」
首を振って断るが、
最初から久は聞く気が
ないようだった。
「大丈夫。すぐにそんな気になるよ。」
もう、と小さくつぶやきながらも、
抱きついてきた久の背中に腕を回した。
開き直ってしまえば、
久との関係は自分にとって
何の障害でもなかった。
義母の小言はささいなことに思えるし、
帰りの遅い一彦を
イライラしながら待つこともない。
ところ構わず密着しようとする
久の行動にはハラハラさせられたが、
久の存在はだんだんと
心の中で大きなものとなっていった。
明らかに、
心にも体にも充実した生活を
過ごすことが出来ていた。
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