セーラー服好きの彼
第2章 彼を誘惑!
「ま、まずんじゃないか?その姿でこんな事するの」
「援交に見えるかしら。でも別にいいんじゃない?付き合っている事には変わりないんだから」
「お、俺は……いいけど」
「じゃあこのまま行きましょ!お兄さんっ」
「おいおい」
顔を赤らめた真二は、たどたどしい足取りで千夏に乗り移った明菜と会社へと歩いていった。
人の気配がないオフィス。二人は自分達の机がある五階の一室にいた。
大きな窓の下を覗くと車が走り、人が行き交う様子が見える。そして、道路を挟んだ向こう側には同じようなビルが立ち並んでいた。
「セーラー服を着た女子高生が会社にいるのって不自然だけど、なぜか新鮮に思えるな」
「そう?たまに来るじゃない。会社見学とかいうので」
「まあな」
窓の外を眺めていた千夏の後姿に視線を移した真二は、そのセーラー服を目に焼き付けた。
口では不自然とか新鮮と言いながらも、心の中ではそのアンバランスな光景に鼓動を高ぶらせている。
「なあ明菜。会社に来たのは二人きりになるためなんだろ?」
「そうよ。この姿をじっくり見せてあげようと思って」
「じゃあさ、俺のほうを向いてくれよ」
「いいわよ」
明菜は千夏の体をくるりと回転させて、自分の椅子に座っている真二に全身を見せた。
そして、ゆっくりと真二に近づいた。
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