セーラー服好きの彼
第2章 彼を誘惑!
「やっと信じてくれたんだ。でもね真二。この薬の効果は五時間しかないのよ。私が千夏に乗り移ってから、もう一時間くらい経っているの。薬が切れる前に家に帰りたいからあまり時間がないのよ」
「そうなのか。じゃあ早速……と言っても正味、二~三時間ってところだな」
「そうね。こんなに近くでセーラー服が見れたから満足した?」
「いや、もっとじっくりと見たいんだ」
「ちょっと変態っぽい目になってるわよ」
「あっ。いや、そういう風に取るなよ」
「冗談よ。私も折角千夏に乗り移ったんだから、もう少し楽しみたいわ」
「楽しむって?」
「自分の体じゃないのよ。声も違えば体つきも違う。それに高校生に戻れたんだから」
「高校生になって楽しみたいと言うことは……もしかして援交とか?」
「馬鹿ね、どうしてそうなるのよ」
「だ、だってさ。最初に話しかけてきたとき、そんな風に話したじゃないか」
「あれは真二を試すために言っただけじゃない」
「そうか……俺の気持ちを試したんだったな」
「……だからごめんねって謝ったでしょ」
千夏は立ち上がると、真二の前でくるりと回った。プリーツスカートの裾が広がり、女子高生の太ももが露わになる。真二は黙ってその様子を見ていた。
「大事な妹の体なんだけど、真二がもっと見てみたいなら」
「……えっ」
「少しだけなら」
「す、少しだけなら……何だよ?」
少し顔を赤らめた千夏の言葉に、真二が食いついた。
「ふふ、ねえ真二。今から会社に行こうよ」
「か、会社に?」
「今日は誰も来ていないでしょ」
「そ、それはそうだけど」
「歩いて行ける距離だし。ねっ」
白い手を差し出された真二は、ドキドキしながら握り返した。
その柔らかい掌を感じつつ、ゆっくりと立ち上がる。
「セーラー服を着た女子高生と手をつなぐの、どんな感じ?」
「……ああ。嬉しいよ」
「そう。私、そういう素直な真二が好きなの」
今度は真二と腕を絡めた。セーラー服の胸が真二の二の腕に当たり、その温もりと柔らかさを感じることができる。
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