神王~DANTE~ 【BL】
神王~DANTE~ 【BL】
成人向
発行者:仁蕾
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ジャンル:その他

公開開始日:2010/05/29
最終更新日:2010/07/31 17:07

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神王~DANTE~ 【BL】 第1章 捜索

 空は曇天。厚い雲が広大な空を覆い隠す。それは今に始まった事ではない。太陽が差し込まなくなって、既に500年が経過している。世界の人々は語り継ぐ。〝闇王の呪い〟、と。
 それは人々の中にも浸透し始める。異能を持って生まれる赤子達。ある者は炎を纏って生まれ出でた瞬間に母体を燃やし、ある者は闇と共に生まれ出でて母の体の一部を闇に沈めた。
 赤子に罪は無いものの、親や親戚は赤子を隔離する。いつの間にか赤子や幼児は1箇所に集められ始める。

 〝聖女の館(サンタ=パラッツォ)〟と呼ばれる、純白の宮殿。館の女主人は、齢100を超えると噂の魔女。その姿は、老いる事無く見目麗しき女。その人道に逆らう姿は〝魔女(ウィッチ)〟と畏怖する者が居れば、忌子達と愛しそうに触れ合う姿を〝聖女(サンタ)〟と崇める者も居る。
 名はジェラルド・ウィリアム。
 子供達には〝ウィリー〟と呼ばれ、親しまれていた。


「ウィリー、ウィリー!」


 1人の子供が中庭の噴水前のベンチに腰を下ろして、赤子のお守りをするジェラルドに駆け寄って来た。


「フーオン?そんなに慌ててどうしたの?」

「お客様が来てる!今ね、緑の部屋に居るの。ロラン兄ちゃんがお相手してるの。」


 ジェラルドは、フーオンと呼んだ少年に赤子を任せ、彼が言った緑の部屋と呼ばれる観葉植物が多く置かれた応接間へと向かった。
 扉を開けば、重い空気が部屋に充満していた。


「ロラン。」

「ウィリー。」


 ジェラルドの呼び掛けに、出入り口に背を向けていた青年が振り返った。忌子の多くが美しい顔立ちをしており、ロランもまた中性的な儚さを持った麗人だった。
 ロランが立ち上がり、正面に座っていた男も腰を上げた。


「貴女がウィッチ=ジェラルド?成る程…確かにサンタ=ジェラルドと呼ぶに相応しい美しさだ。」

「どちら様でしょうか。」


 男の不躾な視線と言葉を、冷ややかな対応で返すジェラルドに剣の様な鋭利さを垣間見る。


「私は、カロン・バッサトーレ。此処、レテディウス帝国の正規軍で特殊部隊にて少将の任に就いております。」
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