春夏秋冬 Ⅱ
春夏秋冬 Ⅱ
成人向
発行者:ほおずき
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛
シリーズ:春夏秋冬

公開開始日:2012/05/27
最終更新日:2012/07/12 19:23

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春夏秋冬 Ⅱ 第5章 仲直りの夜と朝
光の今日の衣装は、ベージュのシンプルなパンツを踝の上まで折り、白い半袖のシャツに黒のカーディガンを合わせていた。


色合いは上品だし爽やかだけど、脚が裸足だった。


「座敷に裸足じゃダメだろ?
皓様が新しく買ってくれた着物、着ていきなよ」


「‥重いです」


そう、光の着物は皓が金に糸目を付けずに揃えた上物だ。最近はやりの安価で軽い着物とは訳が違う。

だけど、だからこそ見た目が違う。


「却下。
今週は皓様もお屋敷にいるんだから、横着しないの」


「‥」


いつもなら大人しく諦めるのに、何故か今日はうんと言わず、捲っていたパンツの裾を下ろした。


「靴下、履いてきます」



パンツの裾を下ろしただけなのに、何だか地味で大人しい印象になってしまうのがもったいない。



「何で着物いやなの」


光は困った顔をして、恥ずかしそうに無言でシャツの襟元を引っ張った。

そこには、うっすらとだけど、幾つもの鬱血の痕があった。


「ああ‥、着れないね、それじゃ」


「はい‥」


「しょうがない、行ってよし」


「はい、行ってきます」


真っ赤になりながらぱたぱた去っていく光を見送りながら、そう言えば皓も朝から洋服だったことを思い出した。



そう言うことか、 と
平和な今日に感謝しながら、次の仕事へと移った。
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