春夏秋冬 Ⅱ
春夏秋冬 Ⅱ
成人向
発行者:ほおずき
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛
シリーズ:春夏秋冬

公開開始日:2012/05/27
最終更新日:2012/07/12 19:23

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春夏秋冬 Ⅱ 第3章 嫉妬
「彼女と、セックスした‥?」


「キスもしたことなかった」


村にいたとき、俺はまだ14でした、と呟く光の身体を思いっきり抱きしめて、深く息を吐く。

こんなことに安心している馬鹿な自分がいる。
過去まで束縛しなければ気が済まないほど、光が愛しかった。

光にとって、
さぞ、俺は重いだろう。
到底、忘れられないほど恨めしいのだろう‥。


どれだけ請おうとも、ただの一度も俺を好きだと言ってくれないのは、未だに俺を許せないからだ。

それでも俺は、



「‥‥‥俺が、教える。
抱き合うことは、全部
俺が教えてあげるから、
傍にいて、
女の子なんか見ては駄目だ‥」




「‥俺が、」


腕の中に囲っていた光が身じろいで、その手のひらで俺の両頬を包んだ。
思わぬ強い目に見つめられて、身体が震えた。


「俺が、」





だけど、光はその続きを口にすることなく、俺の頬から手を離した。





「‥‥‥お腹が空きました」


「光、何?
何を言おうとしたの?」


今、大事な話をしようとしたんじゃないのか? タイミングを逃せば、二度と聞けなそうな気がして、言ってと促しても光は首を振る。


光は甘えるように、お腹が減った、シャワーを浴びたいと繰り返して、俺の追求から逃げた。


稽古から帰ってきた光を強引に押し倒して無体を働いた俺を、身体が痛い、お腹が減ったと甘えることで、光は遠回りに許そうとする。


「‥君は怒っていいんだよ」


「なら、抱っこしてください‥」


笑う光に俺がかなうはずがなくて、抱きかかえて浴室に連れて行き、湯から上がった光の髪を拭いて、また抱きかかえてリビングに連れて行って、食事をさせた。

乗せられてると分かっていながら、幸せだと、光を構って過ごす時間に充実を噛み締めた。
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