春夏秋冬 Ⅱ
春夏秋冬 Ⅱ
成人向
発行者:ほおずき
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛
シリーズ:春夏秋冬

公開開始日:2012/05/27
最終更新日:2012/07/12 19:23

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春夏秋冬 Ⅱ 第3章 嫉妬
光の手が、そっと俺の頭を撫でた。



「毎日、遅くまでお疲れ様です」


要するに、俺を労ってくれてるのだと思い至って暖かい気分になる。


「ん‥。でも、まだ寝たくない」


「早く寝ないと、気づいたら朝です」


「勿体無い。光がいるのに」


「俺は明日も明後日も皓様の傍にいます」


「し明後日にはいないじゃないか」


「それは皓様がいなくなるんです」


光が言うように、彼が俺を置いていく訳じゃない。俺が仕事で屋敷を離れるんだ。だけど。


「寂しいとは言ってくれないの?」


「言ったら連れて行ってくれますか」


「…」


勉強も稽古も全部辞めさせてしまって、ただ俺の隣に…。それは、凄く甘美な誘惑だ。

俺は別に、勉強なんか出来なくても、花なんか活けなくても変わらず光が好きだ。

だけど、それではこの子は…。


「‥ちゃんとお留守番してます」



俺の胸元に顔をうずめた光を深く抱きしめた。


この子を俺の慰みにしてはいけない…。俺の為の消耗品にしてはいけない。


光はまだ子どもだ。
これから育つんだ。



「…俺が我が儘を言ってはいけないな」


「寂しいです。
だから、帰ってくるの待ってた‥」


光は口にするより多くの気持ちを示してくれてる。だけど、時々俺はそれを忘れて光を責める。


「ごめん。
光が元気ないって、雪や潔が気にしてた。昼間、眠いんだろう?」


「皓様も眠い?」


「俺は大人だから大丈夫なんだよ。
光みたいな成長期の子の睡眠時間は大切だ。ごめんね、もう、おやすみ」


「‥おやすみなさい」


光は優しい子だ。
俺の大事な子だ…。



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