春夏秋冬 Ⅱ
春夏秋冬 Ⅱ
成人向
発行者:ほおずき
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛
シリーズ:春夏秋冬

公開開始日:2012/05/27
最終更新日:2012/07/12 19:23

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春夏秋冬 Ⅱ 第2章 歌と花と
弥生様は特別嘘をついていたわけではなかった。弥生様の母上の旧姓は確かに華山であったから。


それから更に三年後、俺は月白家を継ぎ当主となるが、そんなことはこのとき誰も予測していなかった。



弥生様とは、謁見の日から二週間後、ホテルで会った。

















「どこかの貴族だとは思っていたよ。あの学園からしてね。
でもまさか、四大貴族に数えられる月白家の子だとは思わなかった。
名前、嘘ついただろう」


ホテルの部屋に入ってから漸く、弥生様は苦笑しながら言葉を発した。


お互い、寝室に入る気分でもなくてリビングのソファーに隣り合って座った。


弥生様にしてみても、俺が月白家の者だったのは衝撃だったようだが、俺は誰かを謀ろうとしたわけじゃなくて、家の者に知られるのが、ただ怖かった。


「酒場で歌っているのを父や兄に見つかれば叱られますから。槻代は芸名のようなつもりでした。

華山様は、皇后様の旧姓ですね」


「ああ、そうだよ。
王位継承権のない三男の顔なんて、あまり知られていなかったからな。
誰も気づかないと思っていた」



「皇太子様が、あんな店で飲んでいたのですか」
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