春夏秋冬 Ⅱ
春夏秋冬 Ⅱ
成人向
発行者:ほおずき
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛
シリーズ:春夏秋冬

公開開始日:2012/05/27
最終更新日:2012/07/12 19:23

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春夏秋冬 Ⅱ 第1章 写真
「弥生様、すみませんでした」


いつの間に電話を終えたのか、アルバムを抱えた俺の背後で皓様の声がした。


「っっっっ!?」


「?、どうかしましたか?」


皓様は焦る俺と、視線でアルバムを鞄にしまえと促す彼を、不思議そうに見比べて首を捻る。


「いいや、何も。
仕事は大丈夫かい?」


「ええ、大したことはありませんでした」


戻ってきた皓様はそう言いつつも、席には付かず、そろそろお暇しますと告げ、彼も引き止めず俺達はログハウスを後にした。



「お仕事、本当に大丈夫ですか?」


「ああ、大丈夫。
それより、弥生様に何か貰っていただろう?」


「はい…。でも秘密です」


やはり気づいていたかと、内心溜め息を吐く。でも、バレないようにとあの人にも言われたから、膨らんだ鞄を押さえて皓様から離れた。



「‥鞄の中、何入ってるの?
見せて」


「だ、駄目ですっ」


「こら、ひかるっ。
何か貰ったならお礼しなきゃいけないから」


「駄目だってば」





駄目なのに皓様は鞄からはみ出していたそのアルバムを抜き取ってしまう。


「返してっ」


「アルバム?
いったい何が…。ってこれ俺か?」


「駄目っっ」


「ぎぁぁぁっ!」


彼はアルバムの最後のページに入っていた自分の裸の写真を見てしまったようで、悲鳴を上げた。


「なっ、何でこんな物がっ」


何故というなら、俺の方が聞きたいぐらいだ。写真の中の皓様は全裸でカメラを向けられても嫌がっていない。
合意だったのは見れば解る。



「‥身に覚えがあるのでしょう?
アルバム、返して下さい」


「だめっ、没収!!」


彼はアルバムを握りしめて赤い顔で叫ぶ。


「皓様っ」


「駄目っっ、著者権の侵害だ」


勝手に写真を貰ってきたのは、確かに俺が悪い。皓様はあの人だから写真を預けたのだろうし。

だけど‥、



「‥あの人にはこんな写真まで撮らせた癖に?俺が持ってるのは駄目ですか?」


「~っっ、
ひかる‥」



「‥それが、皓様とあの方の2人の思い出なのは解っています。
だけど、それを俺が預かるのは駄目ですか?」
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