SITIGMA Side-Koichi Vol.1
SITIGMA Side-Koichi Vol.1
成人向完結
発行者:とりさん
価格:章別決済
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ジャンル:その他
シリーズ:STIGMA

公開開始日:2012/05/10
最終更新日:---

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SITIGMA Side-Koichi Vol.1 第2章 1
  †

 ゴールデンウィークがもうすぐっていう、土曜日だったと思う。その日は授業して、とびとびになっちゃう普通の日を休みにして、七連休くらいにするんだった。午後からのさんかん日。二人とも来なかった。お母さんは去年までは、最初の一回は来てたんだけどな。もちろん、冷たいって思われたくないから。どうどうと会社、休めるし。小学校一年の最初のさんかん日とか来なかったら、すごく目立つもん。和服きて、いっぱい化しょうしていた。ぼくは女の人の化しょうのにおいが、大きらいだった。一年の時はクラスの中で今より大きい方で、席が一番後ろだったから、お母さんの化しょうのにおいが、すごくいやだった。
 来なくてほっとした。でも授業が終わったら、友だちはみんな帰っちゃった。先生も早く休みたいみたいで、学校もすぐ閉まっちゃった。

 二時半。このあとどうしよう、とか考えたら久しぶりにかなしくなってきた。今日だけじゃなくて、休みが七日間もある。クラスのだれとも、休みの日にやくそくして遊んだことないし、電話もしたことがない。校庭も休み中ずっと閉まってるんだろう。お父さんとお母さんも、七日のうち四日くらいは休みだと思う。きっとどこかに、二人ばらばらに出かけるとは思うし、いない方がいいような二人だけど、その間ずっとぼくは一人ぼっち。ごはんも一人ぼっち。よく考えたら、みんなと遊んでいてもとうめいなぼくは、一人ぼっちと同じなんだなあ、とか思ったら、とてもかなしくなって、むねが苦しくなった。
 
 ぼくはマンションの前の、小さな公園の花だんの前にすわって、指で土に穴をほって、ぞろぞろ出てきたアリの行列を長長と見つめていた。日がしずみかけて、半ズボンから出ている足が、ちょっとさむいな、家にもどろうかな、とか思った時、後ろから「幸一君?」って声をかけられて、ぼくはびっくりしてぱっと立ち上がって後ろをふり返った。
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