SITIGMA Side-Koichi Vol.1
SITIGMA Side-Koichi Vol.1
成人向完結
発行者:とりさん
価格:章別決済
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ジャンル:その他
シリーズ:STIGMA

公開開始日:2012/05/10
最終更新日:---

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SITIGMA Side-Koichi Vol.1 第3章 2-1
 おじさんはやさしいし、とても親切だけど、どうするか決めているのは全部おじさんで、ぼくは一つもいやともはいとも言う前に、全部やることを決められている。でもその決められたことは、ぼくにとっていやなことは、昨日から一つもなくて、ぼくがしたいのに自分から言い出せなかったことも、たくさんあった。

 ぼくとおじさんは手を洗い、ぼくはオレンジ色のエプロンをさせられた。家庭科の授業くらいでしか、したことがない。「似合う似合う」と上から下まで見られて、ぼくは体が熱くなった。ぼくはおじさんの前では、とうめいでいられない。逆、かな。色つきで、いられる気がした。
 ぼくはおじさんの言う通りに、ほうちょうを使ってぶた肉を切った。野さいを細かくきざむのは、おじさんがやってくれた。フライパンに油を流して、野さいをいためるのも。ぼくは卵を割って、かきまぜるのをやった。おじさんはいちいち、ぼくのことをほめてくれた。むずかしいことは全部おじさんがやってくれただけだけど、ぼくはだいたいのことをうまくできてうれしかった。おじさんはプロの料理人みたいに、上手にフライパンを使ってごはんをひっくり返しながら、いろんな調味料をまぜていく。ぼくは弱火であたためているおみそ汁を味見した。わかめとふとねぎが入っている。給食のよりずっと濃くて、おいしかった。チャーハンのいいにおいがまわり一ぱいにひろがってきた。
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