創作話 「ゆる坂の狐」
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発行者:たけぼんだぬき
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ジャンル:ファンタジー
シリーズ:創作物語

公開開始日:2012/05/06
最終更新日:2012/12/29 15:57

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創作話 「ゆる坂の狐」 第6章 第六話 「夢かうつつか」
自分が刈って 切り開いた

その小路は 刈った所で

終わっていた

一体 今が 今日なのか

それとも それは

昨日だったのか


時の概念がなくなっていた

ただ 目の前の 山の中腹から

照らし出した 太陽は

まだ 明るく 辺りを

照らしている

だが・・・・


こうした山で 時間が

分からぬのは 一番怖い

夜にでも なれば

安全に 帰りつけるか

不安が込み上げてくる


彼は そのままに

大きな声を 上げながら

山を 走り下ってゆく

ひとまず 村へ帰ろう

そう彼の胸の中では

叫んでいた


一夜の 悪夢か

それとも 現実なのか

それを確かめる勇気すら

奪われている

口から 泡を飛ばしながら

我が家の方へと

駆けだしていたのだった


やっとの事で

家に 辿り着いた

彼は 一週間寝込んで

しまった


近所の者が訪ねてきても

返事も出来ない有り様で

夜も 家の明りを絶やさずに

過ごしていた


食べ物が 喉を通らず

水や お茶ばかりを

飲んで過ごした

やっと 起き出したのは

あの事件から 一カ月

経ってから だった


やっと 彼の生活にも

元の 元気さが蘇ってきた

そんな ある夜・・・

家の戸を 叩く人がいる

トン・・・トン・・・トン

トントントン・・・

はい どなたでしょうか?


返事がない

そしてまた 少し間を置いて

トン・・・トン・・・トン

トントントン・・・


近所の人ではないなと

彼は そう思った

わざわざ 戸を叩いて

入ってくる 気のきいた

者など いなかったからである


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