創作話 「ゆる坂の狐」
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発行者:たけぼんだぬき
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ジャンル:ファンタジー
シリーズ:創作物語

公開開始日:2012/05/06
最終更新日:2012/12/29 15:57

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創作話 「ゆる坂の狐」 第4章 創作話 「ゆる坂の狐」 第四話
長く 一人暮らしだった彼

ご飯を よそってくれる

人とてなく 薄暗い部屋で

ただ 腹を満たすために

食べて来た


こうして ご飯を まじまじと

見る事さえなかったのだった

ふと 彼の心に 娘に対する

小さな思いが 頭を占領してゆく


こんな女性と 結婚出来たら

きっと幸せな 日々が

過ごせるのではと・・・


この時分になると 彼は

一体何の為に この山に

登って来たのか 忘れかけている

冬までに 仕上げねばならぬ

あばら家までの 路

そして 冬支度

まだまだ 彼には

やらねば ならぬ事が沢山ある


自分は 猟師 自然の 動物の

いのちを 刈って 生活を凌ぐ

それでも 決して 無駄な殺戮は

しない 必要な時 必要なだけ

自分の 技術と いのちを山に託して

狩りをする


いのちと いのちが 向かい合う

その中に 彼の 生き甲斐がある

そんな事が つかの間でも

全て 消え去り ただ 目の前の

食事に 満足していた


娘が 食べ終わった食器の

後片付けを 始める頃

裏庭には全くの闇が

広がっている


月は 天空高く登り

白く 光りながら

水面に その姿を

映している


遠くの山々 杉木立

そして ブナの木

暗い 陰だけが

闇の中に 浮かび上がる


------つづく------
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