POEM「春夏秋冬 思いのままに」
第1章 生き様 春編
浜に独り
潮の香り 浜辺に
佇み 寂しげな
空の色 海は
少し騒めいて
雲の流れ 速く
空を渡ってゆく
悲しみを
吹き飛ばすように
春の風
白く広がる砂は
いたずら 風に
さらさらと 揺らぎ
足元をくすぐる
海岸に打ち上げられた
緑海草 砂浜に
不思議な模様を描く
心の中の 悲哀の
絵のように
塩辛い 春の浜風
佇む私の心を弄ぶ
湿る砂を両手ですくい
風に靡かせてみる
ひらり ひらり
さらり さらり
浜に糸を引きながら
落ちてゆく
頭痛のある そんな日は
浜で遊ぶ時間が
気持ちを 和らげてくれる
優しく 少し悲しげに
春の浜辺に ただ独りきり
風の言葉を聴きながら
ただじっと
ただじっと・・・
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