僕と彼女のビート
第3章 新しい生活のなかで
僕はそれから、ルーシーやジェニーたちと夜の遊びを覚えていった。
そしてマーシー、彼女には悪いけれどジェニーの魅力に僕ははまってしまった。
マーシーへの思いと、ジェニーへの興味と憧れが僕の中で同時に存在していた。
不思議なほど罪悪感はなく、それ以前に僕は毎日二日酔いで次の日の遊びのことばかり考え続けていた。
頭に憂鬱が渦巻いても、みんなと踊って紛らわせることができた。
そういえばジェニーは僕の年齢を知ってもさして驚かなかったな。
「知っていた」風に笑っただけだったし。
僕の年齢を知っているのはルーシーとジェニーだけで、他の遊び仲間のあいだでは僕は18歳ということになっていた。
僕はわりと身長があったし、いつもいつもくわえ煙草だったからそれなりに見えていたらしい。
仕事が終わるとルーシーと一緒にバーに向かうか、クラブに向かうかしてジェニーたちと合流する。
お金がなくなってくると誰かの家でレコードをかけながら酒を飲む。
そうしていると女の子たち以外にも知り合いは増えた。
だけど、僕は隙を見つけてはジェニーの横にいた。
ジェニーは僕より5つも年上だったけれど、僕を子供みたいに扱ったりはしなかった。
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