僕と彼女のビート
僕と彼女のビート

発行者:美心(mishin)
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2012/04/24
最終更新日:2012/09/16 23:29

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僕と彼女のビート 第1章 僕たちの出会った日
ほこりっぽい、地面に釘を打ってバスケットゴールを引きずってきておいただけの簡易コートの横で、マーシーが体育着入れから靴を片いっぽ落としたんだ。

そのとき、相棒とパスの練習をしていた僕の頭の中にはヘルタースケルターが流れてた。
何でか知らないけどその頃に僕はずっとビートルズのホワイトアルバムばかり聴いてたんだ。

マーシーは気づかずに行ってしまったから、僕はパスの手を止めて靴を拾い上げ、マーシーのあとを追いかけたんだ。
だけどマーシーは女子更衣室に入ってしまった。

途方にくれる僕を後ろで相棒やバスケットの仲間が囃し立ててた。

しばらくしてマーシーは体育着に裸足で更衣室から出てきた。

マーシーはいつしかそのときのことを振り返って、裸足で砂だらけのただっぴろいグラウンドに出たとき、砂漠を踏みしめているような気がしたと言っていた。
とても不安な気持ちになったんだってさ。

僕はバスケットボール部から後々冷やかされるのをためらって、その時はマーシーにそっけない口調で「靴、落としたよ」としか言うことができなかった。

マーシーは感激して何回もお礼を言った。

僕達はそれから、スクールバスで一緒になることや、図書室で出会うことなんかが続いて、マーシーはいつも無邪気に手なんか振ってきたりするもんだから、僕たちは結局すっかりバスケットボール部の冷やかしのネタになってしまった。
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