僕と彼女のビート
僕と彼女のビート

発行者:美心(mishin)
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2012/04/24
最終更新日:2012/09/16 23:29

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僕と彼女のビート 第1章 僕たちの出会った日
僕はマーシーの頭にそっとくちびるをおしあててみた。


マーシーの汗の匂いがした。




それから、長いような短いような時の間、僕はうとうとしながらも時折吹き抜ける風に身震いして目覚め、また浅い眠りについては、目覚めてマーシーの寝息を聞いたりしていた。






起きている時間はとても長く感じられた。

意識の途切れている時間はどれくらいなのか分からない。

数分なのかもしれないし、もしかしたら数時間なのかもしれない。



今がどんなに長い時間に感じられても、絶対に終わりはやってくるのだ。

朝になってしまえば、マーシーとこうしている今は、過去になるのだ。

過去になってしまえばそれは、頭の中に入っている不確かな情報にしかならないのだ。



僕は非常階段の暗がりの中でそんなことを考えていた。
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