コンドルの系譜 ~インカの魂の物語~
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ジャンル:ファンタジー

公開開始日:2010/06/20
最終更新日:2012/01/07 14:20

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コンドルの系譜 ~インカの魂の物語~ 第14章 忍び寄る魔
こうして、ついに首府リマにおいても、副王ハウレギの元、緊急に非常時委員会が召集された。


そこには、巡察官アレッチェ及びバリェ将軍を中心に、植民地支配の中枢を担う50名ほどのスペイン人高官たちが結集した。

そして、早速、此度の反乱鎮圧に向けて、それぞれの役割が検討された。


トゥパク・アマルの反乱を押さえ込むために、最も難しく且つ重要な役割になるであろう討伐隊全軍の総指揮官を誰にするか、まずは、そのことが話し合われた。


「その役目、わたしにお任せください」

場内に鋭く響く堂々たる声で、間髪入れずに名乗りを上げた者がいる。


副王はじめ、高官たちがそちらに向き直る。

その視線の先には、やはり、あの男――射竦めるような眼光を炯々と燃え立たせたアレッチェがいた。


彼は、逞しい双肩と厚い胸板を毅然と反らせ、自信を漲らせて言う。

「必ずや、あのインディオの長を捕え、反逆者どもを一掃してみせましょう」

その声音には、強い憎悪と執念が宿っていたが、それと同時に、どこか、この事態を面白がっているかのような余裕さえうかがえる。




「そちに任せよう」

誓言するかのように、厳かな声で副王が言う。

他の高官たちも、一同異議無くこれを認めた。


「ありがたき幸せ。
必ずや、ご期待に応えてみせましょう」

その眼に獲物を狙う野獣のごとき閃光を湛えて、アレッチェが恭しく礼を払う。



さらに、実戦の長である総司令官としてバリェ将軍が全会一致で任命され、その他、こまごまとした役割が決められた。
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