コンドルの系譜 ~インカの魂の物語~
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発行者:風とケーナ
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ジャンル:ファンタジー

公開開始日:2010/06/20
最終更新日:2012/01/07 14:20

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コンドルの系譜 ~インカの魂の物語~ 第14章 忍び寄る魔
アレッチェは執務室の床に仁王立ちになったまま、拳で額を押さえ、鋭くも考え深げな眼差しになる。


この短期間に、あれだけ各遠隔地まで反乱の火の手を広げるなど、単なる反乱の伝播の結果では、よもや有り得ぬこと。

彼の険しい横顔で、あの冷徹な目が獰猛な光を放つ。





通信手段の限られたこの時代に、本来ならば遠く隔たり、インディオ同士で互いの連絡なぞ無いはずの多くの部落が、この僅かの期間に一斉に立ち上がったということは、その裏に長期に渡る慎重な反乱準備の存在無しには、もはや考えられぬ。


つまりは、今回の反乱は、一部で勃発したものが次々に伝播していった種類のものではなく、もともと火種を植えていたものを中央の指令によって一挙に燃え上がらせた種類のものなのだ。

そう、中央のあの男、トゥパク・アマルによって、遥か遠隔地まで巻き込んだ周到な反乱計画が準備されてきたに相違ない――!!



アレッチェが確信したその時、彼の執務室のドアに激しいノックの音がした。

アレッチェが返答するのも待たず、ドアが壊れんばかりの勢いで、はじけるように荒々しく開け放たれた。
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