コンドルの系譜 ~インカの魂の物語~
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ジャンル:ファンタジー

公開開始日:2010/06/20
最終更新日:2012/01/07 14:20

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コンドルの系譜 ~インカの魂の物語~ 第14章 忍び寄る魔
首府リマ――そこは、副王ハウレギの膝もと、スペイン人高官たちが絶大な権力を思うがままに振るう、かのインディアス枢機会議本部の置かれた、このペルー副王領における植民地支配の中枢である。


リマ―クスコ間は、現在でも車で三日を要する距離であるから、スペイン側にとっては、徒歩か、せいぜい馬しかないこの時代、クスコを11月13日に発った使者が11日間かかってリマに到着したとしても驚くに当たらない。



そして、誰よりも早く、クスコからのこの衝撃的な知らせを受け取ったのは、植民地全権巡察官たる、かのアレッチェであった。


『インカ皇帝』を標榜したトゥパク・アマル率いるインカ軍が、膨れ上がった規模で各地を占拠しつつインカ帝国の旧都クスコ奪還に狙いを定めていると、そう知らされたアレッチェは、暫し、呼吸すら忘れて絶句した。

「なんと……!」


確かに、アレッチェとて、あのトゥパク・アマルのこと、よもや反乱の一つも企てずには終わらぬであろうとは当初から予測していたはずであった。

とはいえ、実際に、反乱を事実として目の前に突き付けられ、しかも、予測を遥かに超える甚大な規模と壮絶さで展開しているさまに、さすがのアレッチェも度胆を抜かれた思いに憑かれたのだった。

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