コンドルの系譜 ~インカの魂の物語~
コンドルの系譜 ~インカの魂の物語~
アフィリエイトOK
発行者:風とケーナ
価格:章別決済
章別決済は特定の章でのみ課金が発生いたします。
無料の章は自由にお読みいただけます。

ジャンル:ファンタジー

公開開始日:2010/06/20
最終更新日:2012/01/07 14:20

アフィリエイトする
マイライブラリ
マイライブラリに追加すると更新情報の通知など細かな設定ができ、読みやすくなります。
章一覧へ(章別決済)
コンドルの系譜 ~インカの魂の物語~ 第10章 反乱前夜
「トゥパク・アマル様の?!」

アンドレスの表情に、高揚感と緊張の色が走る。

「いよいよのようだ」

アパサの顔も、興奮からか、微かに紅潮している。

アンドレスは、力強く頷いた。
ついに、その時が来たのだ――!!



二人は、しばし無言で、互いを真っ直ぐに見た。
言葉にならぬ深い感慨の念が込み上げる。

そして、再び、アパサが口火を切った。

「おまえはトゥパク・アマルのもとに戻れ。
そして、やつを助けろ」

「はい!!」

アンドレスは、興奮に震える声で答えた。






それから、アパサは武器庫に彼を連れていき、奥の方から臙脂色の大きな布包みを持ってきた。
アンドレスの目の前で、その布の周りに丁寧に結ばれていた豪奢な紐をほどいていく。


格調高く優美な、そして、重厚で厳めしい、輝くようなサーベルがそこにはあった。


アンドレスは、息を呑んだ。
サーベルがまるで生きているかのごとくに呼吸し、蒼く燃え上がる覇光を発している、そのような激しい錯覚にとらわれる。



アパサは捧げ持つようにして、アンドレスにそのサーベルを手渡した。
興奮に震える両手で、ガッチリとそれを受け取る。

重々しい棍棒で鍛え続けてきた彼には、これほど重量感のあるサーベルでさえ、今や羽のように軽く感じられた。
131
最初 前へ 128129130131132133134 次へ 最後
ページへ 
ページの先頭へ