コンドルの系譜 ~インカの魂の物語~
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ジャンル:ファンタジー

公開開始日:2010/06/20
最終更新日:2012/01/07 14:20

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コンドルの系譜 ~インカの魂の物語~ 第9章 若き剣士
そして、冬が訪れて雪が大地を埋めても、猛特訓は変わらず続いた。
むしろ、その内容はいっそう熾烈なものとなっていた。


この頃になると、アパサは自分の部下たちを呼び寄せ、複数の人数での斬り合いを行わせるようになっていた。

雪原の中央にアンドレスを立たせ、その周りに円陣のごとく、腕の立つ部下たちを6~7名並ばせる。
そして、周囲の者がランダムに中央の彼に向かって斬り込むというものである。


全ての敵を倒すまで、アンドレスは戦い続けなければならなかった。
しかし、相手はアパサのもともとの訓練下にある精鋭たちであり、そのような相手に複数でかかってこられては、太刀打ちのしようもなかった。

闘っているうちに、次第にある種のトランス状態になってくる。
そこまでくると、時に不気味なほど技が冴えることもあるのだが、ある点を超えるとついには意識がプツッと途切れてしまう。


特訓中に幾度も意識を失いながらも、その過酷な円陣訓練は続けられた。




だが、さすがに、この頃になると彼も精神的に打たれ強くなっていた。
もともと永きに渡り侵略者に理不尽に虐げられてきたインカに人々は、表に出す出さぬは別として、反骨精神が強かった。

さらに、アンドレス自身その素養として、その純粋さが故に、己の信念に反するものには真っ向から立ち向かう闘争的側面を多分に有してもいた。
それらが、アパサの指導によって、良くも悪くも刺激され、開花していった。


今や、どれほど敵に倒されようとも、立ち上がっていく底力をいやがおうにも体得しつつあったのだった。
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