コンドルの系譜 ~インカの魂の物語~
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ジャンル:ファンタジー

公開開始日:2010/06/20
最終更新日:2012/01/07 14:20

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コンドルの系譜 ~インカの魂の物語~ 第9章 若き剣士
そして、翌日。

いつもと変わらぬ厳しい特訓の日々は続く。
なお、当然ながら、日々の走り込み、筋力トレーニング、素振りなども重要な訓練の一部であったが、アパサの課したそれらのメニューは、これまた尋常ではないハードなものだった。



まずは、走り込み。

これは、主に坂道を利用して、50メートル程の距離を50本のダッシュというもの。
アパサの屋敷があるシカシカの集落は、標高4026メートルという、アンデス地帯の中でも特に高所にある。
これほどの高地での薄い空気の中での走り込みは、決して楽なものではなかった。



次に、筋力トレーニング。

一言で筋力トレーニングと言えども、その奥は深い。
例えば、サーベルなり、棍棒なり、武器を強く速く振るためには、腕力や肩の筋肉をつけようと考えがちだが、今度はその筋肉を支えるための腹筋・背筋が必要になってくるし、さらには上半身を支える下半身の筋肉が必要になってくる。

アパサは、筋力トレーニングにおいても、その内容はかなりハードながらも、日替わりでメニューを組み替えてアンドレスの実践の継続をさりげなく助けた。


すっかり毎朝の日課となった雑巾がけでの雑巾絞りも、手首の筋力を高めるための有効な手段だが、それに加えて、棍棒の8の字回しも頻繁に訓練に使われた。
それは、棍棒を片手で握り、「横倒しの8(∞)」に振り回し、そして、何度か振り回した後に相手の急所の位置でピタッと止めるという一連の動作を繰り返すものである。

一見、単純な動作だが、4キロ程度の重量がある鈍器でそれを行うことは、決して容易なことではない。



さらに素振りは絶対条件で、その数は、毎日、最低3000本。

攻め方、入り方、間合いの遠近も含めて、常に工夫をしながらそれを行う。
仮想の敵を想定し、「一本一本、斬りきれ!」が、アパサの口癖だった。
はじめは、それこそ腱鞘炎にもなったアンドレスだったが、徐々に回数を増やしながら日々継続する中で、次第に難なくこなせるようになっていった。


訓練とは、本気で取り組めば、実際にその身となり、血となるものなのだ。
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