コンドルの系譜 ~インカの魂の物語~
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発行者:風とケーナ
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ジャンル:ファンタジー

公開開始日:2010/06/20
最終更新日:2012/01/07 14:20

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コンドルの系譜 ~インカの魂の物語~ 第9章 若き剣士
そして、昨日と同様、例の武器庫に連れていくと、今日はアパサ自ら武器を吟味して、一本の厳(いか)つい棍棒を抜き取った。

それは1メートル数十センチは優にある、長めの鉄製の棍棒だった。

見るからに危険な鈍器という印象で、先端の打突部には、棘付きの球体(星球)が1個ついている。
アパサは武器庫の奥の引き出しから、さらに星球を2個取り出し、その棍棒の先端にしっかりと取り付けた。


そして、その棍棒の全体的な長さや重さをしばし慎重に吟味した後、まるで捧げ持つかのようにして、それをアンドレスの前に差し出した。

アンドレスも両手で恭しく、その厳めしい棍棒を受け取った。
ズシリとした重さが腕に伝わる。
少なく見積もっても、4キロ程度の重量はありそうだ。




それから、二人は武器庫を出た。

そして、昨日と同じように空き地の中央で対峙するように立った。




また勝負をするつもりだろうか?

棍棒を握るアンドレスの指に、無意識に力がこもる。



「サーベルは、この後、ここでは決して使うな!」

最初に口火を切ったのは、アパサの方だった。

「あんな軽い物を持っていたら、筋力がつかないばかりか、衰えるぞ」

なるほど、それでこの重々しい棍棒を使えと…アンドレスは、納得した。

「これからは、その棍棒をサーベルだと思え」


アンドレスは頷き、改めてアパサに与えられた棍棒を見下ろす。

サーベルは、長さとしてはほぼこの棍棒と同じぐらいだが、重さはといえば、せいぜい重いものでも2キロ半、それに比べれば、この手にあるものは随分重い「サーベル」だった。
だが、アパサの意図についていくのみ――!!

アンドレスは、ガッチリと、その重厚な鈍器を握り締めた。



「なぜ、おまえが弱いのか、わかるか?
アンドレス」

その時、アパサが初めて自分の名を呼んだことを、アンドレスは聞き逃さなかった。
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