spring
spring
成人向
発行者:ほおずき
価格:章別決済
章別決済は特定の章でのみ課金が発生いたします。
無料の章は自由にお読みいただけます。

ジャンル:恋愛

公開開始日:2012/04/06
最終更新日:2012/09/23 23:16

マイライブラリ
マイライブラリに追加すると更新情報の通知など細かな設定ができ、読みやすくなります。
章一覧へ(章別決済)
spring 第2章 searching,


目が覚めたら、さくらはいなかった。


一瞬、血の気が引いた。
ホテルの支払いが出来るほど、金を持ってない。

だけど、すぐにナイトテーブルにメモがあるのに気がついた。


“ホテルの支払いは済んでる。
朝食は用意したから、良かったら食べて。昨日はごめんね。”


綺麗な字でそうかかれていた。
それと万札が数枚、メモと重ねられて置いてあった。



「嫌みなやつ‥」


大金だ。

ここの宿泊料金や昨日の食事代だって、かなりしたはずなのに。


謝罪のつもりか。


昨日というか、正確には今朝まで、何時間もあいつのいいようにされた。自分が何回イったのかも覚えてない。


さくらが俺を抱えて眠ろうとしたときに、ほっとけば良かったんだ。余計なことを言ったばかりにこれだ。


いや、そもそも客を選び間違えたんだ。

最初から、俺には荷の重い客だった。

本当にただ夕飯を奢ってくれて、泊めてくれるだけの、小金を持っていて小心で優しいオッサンを狙っていたのに。



怖かった。

優しいのに、身体がどうにかなってしまいそうな程の快感も、何も出来ずに流されるばかりの自分も。


あの綺麗すぎる顔も。



だけど、どっちみち、もう春休みも家出も終わりだ。


だけど、 どうしょう。
この大金‥。


9
最初 前へ 6789101112 次へ 最後
ページへ 
TOP