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成人向
発行者:ほおずき
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2012/04/06
最終更新日:2012/09/23 23:16

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spring 第1章 first contact
湯を浴びて部屋に戻ると、ハルは所在無げにベッドに座っていた。

心のどこかで、俺が湯を浴びているうちに、逃げてしまうんじゃないかと思っていた。 それなら、それでもいいかと。

だけど、ハルはいた。



「ごめん、待たせた?」


驚かせないようにそっと隣に腰掛けるけど、ハルの身体は少し強張った。



「いや‥、アンタこそ
ゆっくり湯船に浸かっていて良かったのに」


「ゆっくり浸かったよ、日本人だから。
シャワーじゃ、風呂に入った気がしない」


「ふうん、」



ハルにつられるように、食べ過ぎなぐらい食べた腹も、落ち着いた。




ハルの唇にちゅっと触れて、ベッドに押し倒す。
一瞬、驚きに見開かれた目は、直ぐに諦めたように閉じられた。


俺の腕の中に収まってしまう華奢な身体は、それでも温かかった。薄い胸板越しに拍動する心臓を感じる。


音、速い‥。


化粧をしていない肌は肌理細かくて、シミ一つない乳白色だ。色素の薄い茶髪は、根本まで同じ色だから、地毛なんだろう。


「‥ハルは、綺麗だね」


「何、言ってんの?
アンタの方が、よっぽど美人じゃん‥」



「俺は‥、そう言われることもあるけど。自分の顔だから。
特別、感慨ない」



「そうかも」


ハルは納得したように頷く。
女の子じゃないし、自分の顔に対する認識なんてそんなものだ。


だけど、人の顔はやっぱり綺麗な方が好きで、ハルの顔は感嘆に値するほど綺麗だ。派手じゃないけど、バランスの整った繊細な美人だ。


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