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成人向
発行者:ほおずき
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2012/04/06
最終更新日:2012/09/23 23:16

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spring 第4章 searching,
「あっ、ごめん‥」


そう、スマホはまだメールアドレスを取得してなかった。


「スマホはアプリ用で、連絡はまだケータイ使ってたから、」



『‥使ってない方の番号教えてくれたの?』



「使ってないわけ訳じゃない。
それにサクラと会ったときケータイ持ってなかったし。‥なんで怒ってるの?」


スマホはメアドの登録はしてなかったけど、いつも手元に置いてるし、今だってちゃんと電話にでれた。

サクラが何で怒ってるのか分からない。


『怒ってないよ』


「うそ‥」


サクラの声は柔らかい、けど。
笑ってない気がした‥。
途端に、気分が沈む。そんな怒らす様なことをしただろうか。


電話越しにサクラがそっと息を吐き出すのが聞こえた。

逡巡するような、一瞬の間。



『‥間違ってたらゴメン。
君は普段用の他に、売春用に個人情報を登録していない携帯を持っていて、あの日俺に売春用の連絡先を教えた。違う?』



売春‥。
そう、俺のしていたのは売春だ。

けど、それをサクラの口から聞いた瞬間、心が、一瞬で冷えた‥。




俺は、サクラと連絡先を交換したのが嬉しかった。浮かれてた。

けど、サクラは…‥。




「‥‥だったら何?
そんな事、サクラに怒られる筋合いないっ」


違う‥。そんな事が、言いたいんじゃない。
でも、胸が痛い‥。
自分が悪いんだって分かってるのに、痛い‥‥。


俺がサクラの連絡先を見ている時、サクラは俺の連絡先を見て、真逆のことを思ったんだ。





『‥そうだね。俺がハルに怒るのは筋合いだ。ごめん、嫌なこと言った』


「知らない‥、
もう話すことないっ」


サクラの返事を待たずに電話を切った。電源も。


全部自分が悪いって分かってる。
ろくに考えもせずに路上に立ったことも、サクラにちゃんと連絡先を教えなかったのも。

だけど、サクラと会ったのは路上だったじゃないか。何故今、それを責めるの‥?


声を上げて泣いても、聞く人はいない。
俺は独りだった。
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