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成人向
発行者:ほおずき
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2012/04/06
最終更新日:2012/09/23 23:16

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spring 第4章 searching,
「不自然です。依頼主と会って問いつめてきます」


重苦しい沈黙を先に破ったのは3人の中で一番若い宮原さんだった。


「待ちなさい、宮ちゃん。
いきなりアンタみたいな美女が乗り込んできたら、依頼主も話せることも話せなくなるわ」


「いきなりキモいオネエが乗り込んでくるより増しです。この土壇場に隠し事なんかしてたら只じゃおかないわ」


宮原さんがカリカリする気持ちは良くわかる。この業界、依頼主に裏切られるほど馬鹿馬鹿しくてやるせない事はない。


依頼主の身になって最善のサポートをしようと思ってる。けれど、依頼主に嘘をつかれ、それが敗訴の決定打になることは、悲しいことに割とあるのだ。


だから、疑わしいと思ったときには依頼主ともう一度話し合わなくてはいけない。自分が見ない振りをしても、相手側は見逃してはくれないのだから。



「‥俺が行くよ。吐かせてくる」


「元木ちゃん‥?」


亘理さんと宮原さんが意外な物を見るような顔して俺を振り返った。らしくないことを言った自覚はある。
けれど‥、


「まどろっこしいのはウンザリだ。
胡散臭いと思ったら徹底的に問いつめろと、亘理さんが俺に教えたんです」


そう、
依頼主もハルのことも、おかしいと思いながら放置したのが間違いだったんだ。



「いや、そうだけど。
ダメよ、感情的になっちゃ」


「行きましょう、元木さん。お供します」


「ああ」


カツンとヒールの小気味よい音を立てて横に並んだ宮原さんに笑いかける。


「行こう」


俺に彼女ぐらいの真っ直ぐさと勢いがあれば、逃がしてばかりのハルも捕まるだろうか?



「ちょ、ちょっと?
元木ちゃーん、どうしちゃったのよ!?分かったわよ、行くわよ私も」



「来ないでください。依頼主が怯えます」


「なんですって?」
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