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成人向
発行者:ほおずき
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2012/04/06
最終更新日:2012/09/23 23:16

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spring 第3章 second contact
目が醒めたら、独りだった…。



どうして…?


サクラ…、
どうしていないの?


彼氏気取りなんて言ったから?
怒らせた?

サクラ…


ポタポタっと涙が手に零れ落ちた時だった。静まり返った部屋に、鍵を解除してドアノブを回す音が響いた。



「ただいま、ってハル?どうした?」


「サクラ…」


入ってきたのはサクラだった。
身支度を整えた彼は、見慣れたロゴが印刷されたコンビニの袋をぶら下げていた。


「どうした?
身体、どこか調子悪いのか」


サクラはベッドに腰掛けると、手のひらで俺の頬を拭った。昨日、散々淫らなことをした手が、労るように撫でてくる。



「‥‥いないかと思った」


「下のコンビニに行ってきただけだよ。ほら、」


そう言えば、このホテルの一階にはコンビニが入っていた。サクラが手渡してくれたコンビニの袋の中には男性物の下着が入っていた。



「あっ…」


そうだ、昨日下着を汚してしまったんだった。


「ごめんね、変なので。
でも、ノーパンよりいいだろう?」




「ありがとう…」


「いいえ。
朝ご飯、食べる時間ある?
下でバイキングしようか」



…置いて行かれてなかった。
一度は治まった涙がまたこみ上げてくる。



「どうしたの、お姫様」


「誰がお姫様だよ。ばか」


「‥な-に泣いてるの?
怖い夢でも見た?」


「見るわけないだろっ」


「連絡先交換しよう?」


「…うん」


恥ずかしかったけど素直に頷いた。
からかわれるかと思ったけど、サクラは優しく微笑んだだけだった。

パジャマを羽織っただけの俺に、服と鞄を手渡してから、自分の携帯を取り出して操作する。


「赤外線でいい?受信できる?」


「うん」


俺も自分の携帯を操作して、連絡先を交換すべくサクラの携帯に近づけた。


「できた?」


「うん」


「もう、路地に立ったりしない?」


「うん。っっ!?」


携帯の画面に集中していて、頷いてしまってから気が付いた。


「なっ!?」


「約束だからね」


「っならっ、、…サクラも止めてよっ」


「おれ?」


何を?、といいたげな顔を睨む。
俺が売る方なら、サクラは買った方じゃないか。

やだ。
サクラが俺にしたみたいに誰に優しくするのはやだ。


「っもう、誰かを買ったりしないで」


「‥‥約束する。しないよ」


サクラはゆっくりと頷くと、俺の頬を拭って口づけた。
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