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成人向
発行者:ほおずき
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2012/04/06
最終更新日:2012/09/23 23:16

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spring 第3章 second contact
ベッドに身を沈めて微睡むハルの頭を撫でた。

泣くハルを抱きかかえてシャワーを浴びさせて、今さっきベッドに入ったところだ。


「連絡先教えて。
それに、もう繁華街に立つのは辞めて欲しい」


「‥ウザい。一回やったくらいで彼氏気取りとか、有り得ない」


さっきまでの可愛らしさはどこへいってしまったのか、ハルは途端に冷めた声を出す。

だけど、俺はもう気が付いていた。

ハルは恥ずかしがりで、素晴らしくへそ曲がりの天の邪鬼だ。


「一回で不満なら何回でもするけど?」


髪を撫でながら笑いかければ、涙で潤んだ瞳がぷいっと視線を反らした。


「ヤッたら、もう二度と会わないから」

耳まで赤く染めてそっぽを向く。
けれど、身体は俺にくっ付いたままだった。


「なら、ヤらなき連絡先は教えてくれるんだ?」


「マジウザい…」


可愛いハルの姿を知った後だからか、可愛くない言葉さえ愛おしく思えた。

心が、満たされていた。
前回、どんなにハルを泣かせても得られなかった充足があった。

よく眠れそうだった。



「おやすみ、ハル」


「‥‥サクラ?」


明かりを落として横になると、ハルは途端に頼りない声を出して、上半身を起こして俺を覗き込んだ。




俺が話しかけたから、さっきまでウトウトしていたのに目が冴えてしまったのかもしれない。



「うん?眠れなくなっちゃった?」


「…連絡先は?」


冷めた声を出したり、こんな頼りない声で可愛い事を言ったり、ハルは忙しい。

無自覚で自分自身さえ振り回す天然の小悪魔だ…。



「目が醒めたら交換しよう。
大丈夫だよ‥、今度は置い
ていかないから」


「‥うん」


しがみついてくるハルの身体を腕に抱き込んで目を閉じた。温かな身体は落ち着く場所を探して身じろいでいたけど、直に力を抜いて俺の胸に身を預けてきた。



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