MaraSon Part2
MaraSon Part2
成人向完結
発行者:とりさん
価格:章別決済
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ジャンル:その他
シリーズ:MaraSon

公開開始日:2012/03/20
最終更新日:---

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MaraSon Part2 第2章 2
 僕はリビングに二人を招き入れた。ジャンパーを脱いだ二人は、こたつを挟んで僕の向かいに、揃って正座した。いい加減にしてほしい。殺すなら早く殺せ。そんな気分だった。
「足、崩して下さい」
 大樹君はあぐらに姿勢を変え、父親は動かなかった。うつむいて表情は暗かった。二人とも白系のセーターを着ていた。大樹君はかわいかった。父親の方の胸板や首はセーターの上からでもすごい。僕なんかひとひねりで殺されそうだ。
「それで? お話って何でしょう? 大樹君、約束破ったらどうなるか、あれほど言ったのに……」
 二人がいつまでも黙っているので、僕は覚悟を決めて口を開いた。強気で攻めてやる。この態度から、もしかしたら大樹君の父親は、金で問題を解決しようとしているのではないかと考えた。僕から、ビデオを買い取る。そして何事もなかったように、この後を生きる。そういう選択だ。
 なお父親は口ごもっていた。大樹君は父親の手を握って、何か小声で話していた。「僕から話すよ」と伝えているように思えた。
 大樹君は僕の目をまっすぐ見て、話し始めた。
「ジュン先生、僕……絶望、してました。もう何ヶ月も、先、見えなくて、気持ち折れちゃいそうだった……」
 ゼツボウ? 彼が何を話そうとしているのか、僕には全然わからなかった。
「僕、先生に会って、その後、もしかしたら、って思ったんです」
 僕に会ってって……。僕にされたことで、人生に希望を失ったとかいうなら、いくらかはわかる。
 大樹君は唇を噛んで、言葉を続けた。
「軽蔑されるかもしれないけど、言います。僕、お金が必要なんです。もう時間がないんです……」
 大樹君は今にも泣き出しそうな様子だった。僕は一瞬しらけたけど、引っかかった。ただのたかりや、自ら進んでの売春行為とかじゃないんじゃないか。だいたいずっとうつむいているこの父親は、どういう神経をして、何を考えている?
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