MaraSon Part1
第1章 1
僕は性的に目覚めた中学生くらいの頃から、男の子の方が好きだった。あの父親みたいに家庭を持つことはまずない。女で勃たないわけじゃないから、結婚をし、子どもを作ることは可能だけれど、そういう根本的な部分でパートナーを偽り続けて生きるのはフェアじゃないと考えている。それに僕には、もっと重大な問題がある。はっきり言って、僕は少年への欲望を抑えて生きる気がない。高校生の頃に後輩の中学生と交わり、医大生の頃には、家庭教師先の小中学生と繰り返し性行為をした。時には軽く時には濃厚に。罪悪感なんてまるでない。今でも受験に成功した彼らは、僕と交流を持っていて、高校生の頃の相手の子はゲイになったみたいだけど、他の子はストレートのままだ(まあ厳密にはバイだが)。彼らは僕みたいな人間をよく理解する大人になってくれるだろうと期待している。でも一般社会的にみれば僕は法を犯し続けていて、この方面の違法行為には特に、最近の法そのものも、世間の目も厳しい。妻子がいたらとても今みたいな生き方はできない。でもそれはやっていることを悪いと思っているからじゃない。
僕の問題まだ深い。僕は先にも述べたように平凡な体格で、大人同士ではあまり印象に残らない、穏やかで、優しげな顔をしている。いや、僕は実際に優しくて穏やかだ。患者の子も母親も、すぐに安心してくれる。僕は丁寧に対話する。少年と接する時もそうだ。常に優しいお兄さんやおじさんであり続けた。でもセックスが佳境に入ると、スイッチが切り替わってしまうことがしばしばあった。アナルセックスまで許してくれる子や、(思い込みかも知れないが)Mっ気のある子を相手にしている時、僕はとてもサディスティックに、あるいは凶暴になってしまうことがある。少年が痛がったり、恐がったり、泣いたりするのを見ると、もう止まらない。行為のあと、少年に、恐かったとか、痛かったとか言われると、ズキズキする。後悔や罪の意識がないわけじゃないけど、その感覚自体が僕を高ぶらせる。でもつき合いがある程度濃密に長くある少年は、たいがい許してくれる。僕の本質は優しいと信じてくれているのか、また時には僕は、相手の子に心の奥深くまで見透かされて、同情されているのではないかと感じることもある。少年自体、いろいろだということだろう。
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NIGHT
LOUNGE5060