人形の見る夢
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成人向
発行者:ほおずき
価格:章別決済
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ジャンル:その他

公開開始日:2012/03/05
最終更新日:2015/07/17 11:20

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人形の見る夢 第4章 うさぎ
白夜の熱は3日ほどで下がった。

その夜は白夜に強請られて、一晩中あの子を抱きしめていた。 そして、朝になって目が覚めたら、隣であの子は冷たくなっていた…。


穏やかに口元を綻ばせて、あの真っ赤な瞳を閉ざして…。





“なんで、もっと早くケースから出てくれなかったの”




















白夜は、自分の寿命を知っていた。

だから、決して破った事のない言いつけを破って、危険だと知っている屋敷内を歩き回って俺を探していたんだ。


白夜は、不安だと言った。



なぜ、あの子の不安を解ってやれなかったんだろう。

店の主人が言った白夜の寿命はもって二年だった。白夜はまだ、俺のところに来て、一年しか経っていなかった。 まだ、時間はあると信じていた。


白夜はあんなに奇異な容姿をしていたけど、不完全なところが余計に人間じみていて、失念していた。

彼は短い時の中でしか生きられない命だったんだ。







“もっと、傍にいられれば良かったな”





恋していた。

自分はあの不完全な作り物の命に恋していた。



体は作られたものでも、白夜の心は、確かに“心”だった。


外も光も求めず、
ただ俺だけを望んだ幼くいたいけな
白夜の心を愛していた。
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