【オトコの話】★ミニ
第1章 ● ステージのないオトコ
■ 自分を探す前に、すべきこと
小さな成功体験はないより、あった方が断然いい。
しかし、そこで図に乗ってはならない。過去の栄光にしがみついていてもダメ。
それを忘れて、またゼロから積み上げていけるかどうかが勝敗を分ける(ような気がする)。
その積み重ねこそがステージへの階段で、一気に駆け上がることなんてできないのだから。
成功体験だけでイケイケできて、ゼロに引き戻される体験がないと、ふわふわといきなり大きなステージを夢見て、いつまでもさまようことになるんだよなぁ~(小・中・高・大と成績のよかった人にこの傾向、見られます)。
自分は探すものではなく、常に向き合うもの。鏡の前にホレ、いるではないか。
自分を探す前に、自分の足元を見つめ、今ここにいる自分の小ささや不十分さを思い知り、受け入れることだ。
それに早いとこ気付いた人ほど、ぶれないステージを持ってまい進している。
ステージの例でいえば、結婚式。
「一生に一度」と思うと、女性がウエディングドレスにかける情熱はすさまじいものがある。着飾って、多くの人の前に登場する、その日一番輝いている私、という幻想が結婚式に賭ける花嫁のパワーの源だ。
普段着ることのない、お姫様ドレスと一日だけお姫様な私。
でも、結婚式って、結婚生活を送るための「手段」であって、それが最終のゴールでも、本当のステージでもない。
ところが、夢見る女は華やかなドレスに目がくらみ、結婚式こそが二人の愛のゴールで、それを多くの人に見せつける一世一代の晴れ舞台(ステージ)と錯覚するのだ。
本当のステージは、紆余曲折を経ながら、いかに長く結婚生活を続けていくかということなのに、ね。
「自分を生かす場=ステージ」と定義するならば規模の大小は関係ない。
人のステージはどうなのか、というのも関係ない。
仕事がステージの場合もあれば、趣味がステージという場合もあるだろう。
とにかく、これと決めたら揺るがない「ステージ」を持ち、そこでプレイし(演じ)続けることだ。
これは「ステージ」を探すことより、ずっと骨が折れる。パワーもスタミナもいる。
だから、さっさと「ステージ」を見つけてプレイの方に心血を注ぐべきなのだ。
だって、人生は長いようで、短い。
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