春夏秋冬
春夏秋冬
成人向
発行者:ほおずき
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛
シリーズ:春夏秋冬

公開開始日:2012/02/27
最終更新日:2013/07/21 00:33

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春夏秋冬 第7章 金木犀
「家庭教師、ですか?」

「ああ、別に家庭教師じゃなくてもいいんだが。日中光が暇にしてると言っていただろう?」


定期的に俺と潔、光の世話役をしている雪とで、光の相談をすることにしていた。


「俺は賛成だな。何にしても知識はあるに越したことはない。光が日中暇にしているのは可哀想なくらいだし」


潔は頷きながら濃い緑茶を啜った。

潔は屋敷にいられる時は意識的に時間を作って光の顔を見に行っていた。
光も体調が悪いときに一番に気づいて医者に連れていってくれた潔のことを信頼してなついている。


その潔が反対しないことに安心したが、なぜか雪が首を捻る。



「けれど、それでしたら学校に行かせてみてはどうでしょう。屋敷のなかで大人だけに囲まれいるのも問題があるんじゃないかと」






「…雪の言うことは、一理ある。だが、」


そうなのだ。
うちには光と当年代の子どもはいない。
一番年が近いのは若い女中達たが、かしましく噂好きの若い女を光は嫌がる。怖がると言ってもいいくらいだ。

しかし、俺は光を外に出したくない…。
何かの拍子に、里心がついて俺の元から逃げてしてしまうのではないか、そうでなくても俺以外の人と恋をするのではないかと怖くてしょうかない。



「俺もね、今からでも学校に入れたらと思うよ。だけど、何せご主人様が部屋から出すのも嫌な束縛魔だから」


潔は俺を横目で見ながら、からかうでもなく無表情に


そう言った。
雪はその事には触れずに話を続けた。



「今は家庭教師さんに来ていただいて、様子を見ながら来年以降に学校の準備をするのではどうでしょう」


「……わかった。学校のことは前向きに考えよう。
だが、今は家庭教師で様子を見よう。いきなり学校に入れても勉強に追い付けるか分からないし、第一本人の意思もまだ確認していない」

「そうですか。良かった。
光もきっと喜びます。まめな子だし、本ん読むのも大好きですから」


「家庭教師なら、俺に宛があるよ。
橘と椿が近々帰ってくる。屋敷において欲しいと言っていたから、その間光の勉強を見てもらおう」


「橘さんと、椿さん、ですか?」


「そう皓様が学資支援している大学生の双子だ。これから大学が夏休みで行くところがないから、屋敷か俺の実家に泊めようと思っていたんだけど丁度いい」

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