春夏秋冬
春夏秋冬
成人向
発行者:ほおずき
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛
シリーズ:春夏秋冬

公開開始日:2012/02/27
最終更新日:2013/07/21 00:33

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春夏秋冬 第6章 台風
「‥‥お帰りなさいませ、皓様」


「…すまなかった」


本当なら、一番に帰宅を知らせなければならない相手は、三週間もの間代行を託し領地を預けていた潔だった。
つい自宅に帰って来た安心感で我を忘れて光を探した自分が恥ずかしい。

潔は苦笑を浮かべて、俺を待っていた。


「帰って来るなり、何の騒ぎなのさ」


「光を捜していたんだ。厨房にいたよ」


潔相手に今更繕っても、もう全部ばれている。正直に話すと潔も笑って頷いた。


「俺は光が部屋から出て過ごすの、凄く良いと思う。
口数が少ないのは相変わらずだけど、最近は随分表情が明るくなったよ。
光が部屋にいなくて驚いたのは察するけどさ」



そう、俺は光を外に出すのが嫌だった。
正直に言って、それは今でも変わらない。

本心では今でも閉じこめておきたいとさえ思ってる。


けど、光はそれを良しとしない。俺の腕の中で閉じ込もっていてはくれない。
屋敷内なら好きに歩き回っていいと言った。庭にも、自由に出られるようにした。

だからこそ、使用人達には光のことに、もっと気を使って欲しいのだ。



「びっくりしたんだ。
誰も光や雪の居所を知らないと言うから」



光のする事を監視していろとは言わない。
雪という、ちゃんとした人物も世話役に着けたことだし、もう屋敷の中で飢えることはないとは思う。

だが、もう少し光のことに細やかな気を使ってくれないだろうか。

潔も苦い顔をして頷いた。



「使用人達の光に対する認識は改めさせたほうがいい。
みんな少し光の事を侮っている」



「ちゃんと始めに紹介しなかったのが悪かったんだろうな。
卑しい身の上だとでも、思っているんだろうか‥。
俺が好いて連れてきた子だ、大事にして貰わなければ困る」


「ああ、」



潔は深く頷いた。


「だけど、光のこと、今後はどうするつもりなの‥?
妾に、とは言ったけど、光はまだまだ子どもだよ」

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