春夏秋冬
春夏秋冬
成人向
発行者:ほおずき
価格:章別決済
章別決済は特定の章でのみ課金が発生いたします。
無料の章は自由にお読みいただけます。

ジャンル:恋愛
シリーズ:春夏秋冬

公開開始日:2012/02/27
最終更新日:2013/07/21 00:33

マイライブラリ
マイライブラリに追加すると更新情報の通知など細かな設定ができ、読みやすくなります。
章一覧へ(章別決済)
春夏秋冬 第6章 台風
また皓様から電話が入った。
潔様にじゃなくて俺にだ。


『ひかる?元気?』


「元気です、すごく」


仕事のついでじゃなくて、俺のために連絡をくれたことが嬉しかった。


『そう、良かった』


「皓様は‥?」

潔様は疲れ過ぎているのか、やっぱりちょっと元気がないし皓様や領地のことをとても心配している。

皓様の声は落ち着いて聞こえるけど、ちゃんと食べて眠れているのだろうか。



『俺‥?
光とセックスしたい』



ガッシャーーン、と
俺の手から滑り落ちた受話器が派手な音を立てた。
…どうやら正気らしいと思ったのは、俺の勘違いのようだ。


胸を押さえて何とか心を落ち着かせて受話器を拾うと、もう一度耳に当てる。


『光、酷いよ。物凄い音がした』


「‥‥‥大丈夫ですか?」


頭は‥。

第一、突然とんでもないことを電話で言う皓様がいけないのだ。


『大丈夫じゃない。
本当に、光のことを抱きたい』



「こうさまっ、」

セクハラするために電話をかけてきたのだろうか。
だけど、声は真剣だった。


『早く光のところに帰りたい。あの日、潔と一緒に帰したのを後悔してる』



王都での滞在中、俺と皓様が二人で過ごしたのは、はじめの一夜だけだ。2日目以降は潔様が合流した。

部屋は皓様と俺が一緒に寝室を使い、潔様は別の個室を使っていたけど、やっぱり二人だけの時みたいな空気にはならなかった。

皓様より早くお屋敷へ帰還する潔様に同行したのは、俺がいては皓様の邪魔になるからだ。

俺も、数日の滞在で身に染みたし、潔様もそれとなく一緒に帰るように促した。
だけど当の皓様は、一緒にいてくれないのか?と残念そうに呟いていた。


「‥早く、帰ってきてください」


俺だって会い。
王都にいたときはとても距離が近かった分、寂しい…。


『うん。
減税の申請も通ったし、国からの災害給付も決まった。通常の仕事が終わり次第、すぐ帰る』


「はい‥」


『帰ったら、またカレー作って』


「お屋敷に帰ってきてまで、そんなの食べなくても」


お屋敷の料理人さんが作る料理に比べたら、俺の作ったカレーなんてゲテモノ料理だ。あんなものを皓様や潔様に食べさせたなんて‥。
48
最初 前へ 45464748495051 次へ 最後
ページへ 
ページの先頭へ