雪天使~お前に捧ぐカノン~
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発行者:妃宮 咲梗
価格:章別決済
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ジャンル:青春・友情
シリーズ:【第一章】 ギャングウォリアー力闘編

公開開始日:2012/02/07
最終更新日:2013/11/28 09:44

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雪天使~お前に捧ぐカノン~ 第9章 act,8:輝かしきもの
 それを見ていたシャルギエルは、カノンの生きる為の底力と強かさを痛感させられた。
 そんなカノンの、十三歳ながらにしてのど根性に少し感化されたのか、彼も頑張る彼女の力に少しでもなろうと、当意即妙に努めてみた。そして見よう見まねに、リサイクルBOXをまさぐってカノンとロードの分を選んでいると、ロードが傍にしゃがみ込んで来てコソコソと口添えしてきた。
「オイラは今度冬に備えて厚手の上着一枚でいいから、残り二着は姉ちゃんのを上下選んでやってくれよ。ちなみにオイラと姉ちゃんの服のサイズはね……」
 フムフムと肯きながらシャルギエルはロードが気に入った物と、カノンに似合いそうな可愛らしく品位のある上下を選び抜いてやった。スラム程でなくとも、一般庶民のエコ精神に初めて触れた彼は、新たに稀有(けう)な気持ちを覚えるのだった。
 しかしこれこそが、スラム程極端ではない一般庶民(中流階級含め)の常識的な普通の社会的ルールとマナーなのだ。この丁度良さこそが、人間社会の理想形態とも言えるのである。
 シャルギエルはスラムに合わせるつもりで、持って来たクッキーとキャンディーとチーズの袋をレジ袋に入れて持ち運んでいた。勿論カノンとロードのアドバイスである。こうしてシャルギエルはどう見てもとてもセレブ少年には見えなくなった。
 リサイクルBOXから入手した服(しかも今回はロードとシャルギエル二人からの協力もあり)をロードと一緒に袋に詰め込み抱え持ち、ホクホク顔のカノンはひとまずこれらの荷物をスラムの我が家に持ち帰るべく、シャルギエルと共に地下鉄に乗り込むのであった……。
 シャルギエルとロードは共に男として同じ気持ちを抱いていた。“女の恐るべし底力、恥知らずなど根性”と。別の角度から女の強さを知った二人であった。それに目覚めさせたのが、シャルギエル本人である事も露知らずに。
 ちなみにシャルギエルが持って来たレジ袋に入った食べ物は、グループの子供達へのリーダーとしての挨拶を込めた差し入れであった。
 この彼の好意に、カノンもロードも大賛成してくれた。今までにないこの新リーダーのやり方は、間違いなくプラスの方向で子供達を導く革命者になりそうな予感も芽生えていたからこそだった。 
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