雪天使~お前に捧ぐカノン~
雪天使~お前に捧ぐカノン~
成人向アフィリエイトOK
発行者:妃宮 咲梗
価格:章別決済
章別決済は特定の章でのみ課金が発生いたします。
無料の章は自由にお読みいただけます。

ジャンル:青春・友情
シリーズ:【第一章】 ギャングウォリアー力闘編

公開開始日:2012/02/07
最終更新日:2013/11/28 09:44

アフィリエイトする
マイライブラリ
マイライブラリに追加すると更新情報の通知など細かな設定ができ、読みやすくなります。
章一覧へ(章別決済)
雪天使~お前に捧ぐカノン~ 第9章 act,8:輝かしきもの
 城だ。城。ここは紛れも無く王族が住むお城だ。二人はそう思わずにはいられなかった。この調子だと本邸なんかを見せたらもう引っ繰り返る事だろう。
 しかしシャルギエルにしてみれば、こんな邸宅は序の口でしかないらしい。
 ジャンセン本家の邸宅ともなると、本当に歴史から続く列記とした由緒正しきお城なのだから、その豪華さといったら相当な物だ。このシャルギエルの邸宅が豪邸と言うなら、ジャンセン本家に至っては城邸と言った所である。
 シャルギエル一家はあくまでも、父親が本家にいる主を兄に持つ弟という分家なだけである。それでもそんな豪華な生活を生まれた頃からしている彼だからこそ、初めて見たスラムの家が家畜小屋に見えてしまったのも、仕方ないのかも知れない。
「全くやれやれだぜ。まさかこうも早い内からお前らを、ここに招待する日が来ようとはな。そもそも先走りしすぎなんだよ。まぁ、俺の事を心配してくれての事だろうがな。先程のサプライズなお出迎えをしてくれて分かっただろうが、俺もウルトラハイスクールレベルのスチューデントをやってんだよ。あんな無学の暴力馬鹿男に裏を掻かれる程、いくらこんだけの箱に入っているボンボンでもそう馬鹿じゃねぇってぇの!」
 リビングのソファーに身を投げてシャルギエルは言った。
 ……――暫くの間。
「?」
 返って来ない言葉に、シャルギエルはふと二人の方を見た。
 ……――すると、見事なアホ面を曝け出したまま、カノンとロードは硬直していた。
「……」
 一瞬理解に苦しんだ彼だったが、二人が本来いる環境を思い出しこの自分達が今いる場所とを比較してから、何故二人がこの状況に陥ってるのかを漸く理解すると可笑しくて堪らなくなった。
 弾むような忍び笑いに、漸くピクリと我に返る二人。そして不思議そうにシャルギエルの方を、同時に見やる。
「……ックックック……! クックックックック……!」
 顔を伏せて腹を抱えた状態で、しきりに肩を揺らしている。そして少し落ち着いたのか、漸く顔を上げて二人の顔を見たシャルギエルは、再びもう耐えられんと言わんばかりに涙目で吹き出した。
84
最初 前へ 81828384858687 次へ 最後
ページへ 
ページの先頭へ