雪天使~お前に捧ぐカノン~
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発行者:妃宮 咲梗
価格:章別決済
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ジャンル:青春・友情
シリーズ:【第一章】 ギャングウォリアー力闘編

公開開始日:2012/02/07
最終更新日:2013/11/28 09:44

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雪天使~お前に捧ぐカノン~ 第5章 act,4:アモーラル
 この町でそんな大買いをする客は決していない。多くてもせいぜい五、六品買う客ぐらいだ。
 一つの買い物カゴがいっぱいになるとそれをドンとひとまずレジに置き、再び空の買い物カゴを手に取って更に品物を流し込んでゆくシャルギエル。
 その異常なまでの正々堂々な行動に、TVを見ていた店主も流石に顔を顰めると、戸棚からそっと銃へと手を伸ばした。
 そして出入口側の通路から、ヒョコリと中身がいっぱいのカゴを手にしたシャルギエルが出て来るや否や、店主が彼に向けて銃を構えた。
「て、てめえ! そんなに堂々と盗もうとしやがるたぁ覚悟出来てんだろうなあ!!」
 思わずピタリと歩を止めて、店主の行動に顔を顰めるシャルギエル。
 それに大慌てでカノンが悲鳴を上げて、シャルギエルの前に進み出た。
「ち、違うのやめて! 別に盗みに来た訳じゃないの! ホントよ!」
「嘘を吐けこのクソガキ共が! ガキ風情がこんな大量の買い物が出来る訳……」
 喚く店長をお構い無しにフンと鼻を鳴らしてツカツカとレジへ歩み寄り、ドカッとレジにある先のカゴの横に二つ目のカゴを置いた。
「……盗む奴がこんな風に品物をわざわざ御丁寧に置いて見せんのかよ」
「……本気でこれだけの物を買おうってのか坊主」
「……何だここは。買い物に来る客すら疑いながら商売してんのか」
 呆れてそう言うシャルギエルを無視して、彼の横で必死に店主に説明するカノン。
「この人この町に来たの今日が初めてのよそ者で……! この町の状況も治安も何一つ分かっていない世間知らずなのよ! だから悪気も何も無い普通の常識人よ! 信じて!」
 せっかくカノンが必死にシャルギエルを庇って状況説明を捲くし立てているにも関わらず、シャルギエルは煩わしそうにふところに手を差し入れた。
 それを見てバッと彼に銃を構える店主。カノンは更に悲鳴を上げてシャルギエルの腕にしがみ付く。
「……これじゃあおちおち財布も出せねぇ……」
 そう言うと店主の目を見詰めながら、そーっと静かに財布を手にして懐から出して見せる。
「これで買い物客だって少しは理解出来たか? さぁ分かったら早く銃より先に、レジの方をとっとと打ってくんねえかな。何せこんだけの量だ。時間かけずに手早く打ちやがれよ」
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