雪天使~お前に捧ぐカノン~
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成人向アフィリエイトOK
発行者:妃宮 咲梗
価格:章別決済
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ジャンル:青春・友情
シリーズ:【第一章】 ギャングウォリアー力闘編

公開開始日:2012/02/07
最終更新日:2013/11/28 09:44

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雪天使~お前に捧ぐカノン~ 第5章 act,4:アモーラル
「今みたいに、貧乏でもさ。確かに苦労する事もいっぱいあるけど……。だからこそ真の大切さが何かも知る。そう知れば知る程感情豊かで経験豊富な人間になれる。そういう喜怒哀楽の感情の波と、それぞれテンポ次第のカノンのイメージがどこか似てるというか……。だから私もそんなカノンの曲の様な心を持てる人間にさえなれりゃあ、きっと今の生活もそれなりに何とか楽しめる」
 カノンの気が強い性格の割には謙虚な意見に、シャルギエルは素直な自分の思いを口にした。
「何か……少し強引な気がするけど、それはそれでお前のそういう考え方……強えな」
 雪雲の薄暗い道を歩く内に、ポツンと薄明るいが電気が店内に灯る建物の前にやって来た。
「ほら着いた」
 思いの他近い距離とその外装の店にキョトンとするシャルギエル。
「え? ここが?」
「シッ!」
 カノンがシャルギエルの考えに勘付き、慌てて口元に指をやる。
「だから元々住む世界が違うってんだろ! これでもここらじゃれっきとした店さ! 下手なケチでも付けて店主に絡まれちゃ迷惑なんだよ!」
 店の出入口に背を向けて彼女は小声でシャルギエルに言い聞かせると、組んでいた腕を解いて彼が先に入る様、肘で小突いた。
 ……だよな……。どう考えたってこの界隈に高級デパートまでは言わなくても、スーパーマーケットすらあるわきゃねえよな……。まだこの町に対する見方が俺は甘いな……早く馴染まねぇと。
 そう考えつつ、店内に入って買い物カゴを取り上げるとひとまず片っ端から飲食類を、カゴに投げ込み始めた。
 中は個人経営のコンビニ位の広さで、売っている物も差ほどそれとは変わらない様だ。BGMも全くなく、店主がレジの内側で見ている小さなTVの音声が微かに聞こえてくる。
「え、ちょ、ちょっと! あんた気は確か? もうちょっと考えてから……」
 てきぱきと足早で店内を歩き回って、手当たり次第商品をカゴに投げ込んでゆく。俗に言う“セレブ買い”を初めて目の当たりにしたカノンは、後ろから付いて来ながら彼の買物振りにたじろぐ。
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