雪天使~お前に捧ぐカノン~
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成人向アフィリエイトOK
発行者:妃宮 咲梗
価格:章別決済
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ジャンル:青春・友情
シリーズ:【第一章】 ギャングウォリアー力闘編

公開開始日:2012/02/07
最終更新日:2013/11/28 09:44

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雪天使~お前に捧ぐカノン~ 第5章 act,4:アモーラル
 だから“シークレットセレブリティクラブハウス(SCC)”含め大人そのものはカノンは大嫌いなのだ。大人になってるにも関わらず、自分の赤ん坊を平気で肥溜めに捨てたり殺したり出来る女もいたりする。そんな女は、度を超えたクソヤローだとカノンは思っていた。
 そう話したカノンは、話し終わった合図の様にその間中ずっとブラブラしていた組んだ側の片足を、漸くストンと地に下ろした。
 それまで一斗缶を立て直したまま、両腕をその上で組みその場に座った状態で、彼女の横顔をジッと見詰めて話を聞いていたシャルギエルは、ゆっくりと立ち上がりながら答えた。
「何か……そこまで話が非常識を極めると、もう驚きの感覚が麻痺するっつーか……理解不能っつーか……少なくともそんなありえない日常の中で、何とかバージン貫き通して少しはマシな生き方をしているお前が、この町での初知り合いで良かったぜ」
「マシな生き方、か……。そうなるのかねぇ……」
 そう呟くカノンは視線を落とし、少し寂しげな顔をする。その表情は、立ち上がっているシャルギエルには見て取れなかった。
 そしていつの間にか、火の側で壁にもたれ掛かりマフラーを首に巻いてウトウト眠りこけてるロードを見やり、ふと笑った。
「フフ……余程あんたのマフラーが気持ち良かったみたいだね。幸せそうな寝顔だよ」
「そいつは結構」
 シャルギエルはゆっくりロードを抱き上げると、粗末なベッドの上にそっと横たえて毛布を四枚程重ね掛けてやる。
「まぁとにかくここであんたのセレブの嗜みだかしきたりだかは関係ないよ。別に同じベッドであたいと一緒に寝るんじゃなく、この子と一緒に眠りゃあいいんだから。泊まるからには客としてくつろげばいいだけさ。うちら二人は歓迎するよ」
 背後からカノンに言われ、何だか窮屈な上流階級の教訓から解放され、初めて人情みたいな自然体に触れた気がして、心が何故か穏やかになるのを覚えた。
「こいつと一緒か。寝相悪そうだな」
 シャルギエルは軽くチョンとロードの鼻先を突っつく。十歳の子供らしい寝顔だ。
 この年齢で独自に生きてきたんだな……。そう思うと、彼は今まで経験した事のない情熱が心を熱くさせた。
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