雪天使~お前に捧ぐカノン~
第21章 act,20:インビテーション
すっかり難渋した彼は悩んだ。さーて、どうすっかな……。そうだ。ここは内線電話ってのがあちこちあるはずだ。それでさり気無くシャルギエルを呼び出して貰って迎えに来てもらお……――「ニャア~ン」
「え?」
振り向くとそこには小さな仔猫がいた。
「ミュウゥゥ……」
仔猫はヨタヨタしながら歩み寄ってくると、ロードに体を摺り寄せてきた。
「生後二、三週間ってところか…? どうしたんだお前。ここの子か?」
ロードは優しく微笑みながらその仔猫を抱き上げる。すると。
「……――あなた誰?」
突然の声に驚いて彼は振り向くと、ドレスを着た金髪美少女が怪訝な顔をして立っていた。
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