雪天使~お前に捧ぐカノン~
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発行者:妃宮 咲梗
価格:章別決済
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ジャンル:青春・友情
シリーズ:【第一章】 ギャングウォリアー力闘編

公開開始日:2012/02/07
最終更新日:2013/11/28 09:44

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雪天使~お前に捧ぐカノン~ 第14章 act,13:不機嫌な愛の我がままな形
 忍鷹(おしたか)の家からの帰りの夕方、カノンは彼から借りた二冊の本を片手に全体で喜びを露にしていた。
「……随分ご機嫌だな」
 彼女の後を歩くシャルギエルは両手をジャケットのポケットに突っ込んだまま、むくれっ面でふて腐れている。
「え? あたいかい? そりゃそうさ! 久し振りの本だよ! 嬉しいに決まってるじゃないか!」
 スキップしながらクルリと振り向き、ニコニコ顔で明るくはしゃぐカノン。
「本なんか、その気になりゃああのリサイクルBOXでも扱ってたじゃねぇか」
 シャルギエルが面白くなさそうに稀薄気味に言うと、カノンはピタリと足を止めた。
「ああ! そうだったね! 服選びに夢中になっててすっかり忘れてたよ! 次からは本も持って帰って銀紫(ぎんし)がしているみたいに、あたいもグループの子供達に読んで聞かせたり字を教えたりとか、今度からしなくちゃね! 銀紫から聞かされるまでまるで気が付かなかったよ! アハハハハ!」
 銀紫の行いを是非肖りたいとカノンは、ルンルンとスキップしながら先へ進む。次第にムカムカしてくるシャルギエルは、冷たく蔑視の言葉を吐き捨てる。
「気付かなかったのはてめぇが単に馬鹿だからだろ」
 するとそんな彼の気持ちも露知らず、カノンは更に躍動しながらあっけらかんと答えた。
「ヘヘヘー! だって今でこそ少しあんたのお蔭で生活に余裕が出てきたけど、それまでは食い繋ぐだけで頭が一杯だったからね~!」
 ロードは人事の様に二人の遣り取りを楽しみながら、後頭部で両手を組んで呑気に歩を進めている。
「ほほぉ~ぅ。じゃああいつに頼んでソーラーエネルギーシステムも取り付けてもらやぁ、別に俺だけじゃなくても更に生活も便利になって至れり尽くせりじゃねぇかぁ!? 俺は生憎金銭面の援助ぐらいのパトロンしか出来ねぇしなぁ~」
 相変わらず嫌味と皮肉を垂れ流し続けるシャルギエル。そんな彼の悪辣な言葉にもまるで今のカノンには効果が半減しているのか、いつもなら不快を露にして喰い付いて来る様子もなく、友人同士で交わす軽いノリで返してくる。
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