雪天使~お前に捧ぐカノン~
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成人向アフィリエイトOK
発行者:妃宮 咲梗
価格:章別決済
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ジャンル:青春・友情
シリーズ:【第一章】 ギャングウォリアー力闘編

公開開始日:2012/02/07
最終更新日:2013/11/28 09:44

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雪天使~お前に捧ぐカノン~ 第11章 act,10:インパルス ―衝撃―
「ポリ公? そんな公務員なんざ役に立つ訳ねぇだろ。大丈夫。任せろ。本当のネバーランドってヤツを、必ずこのスラムへ上塗りしてやる……!!」
 そう唸るとシャルギエルは、眼をギラつかせてカットりんごをに齧り付いた。
 ……とんでもない奴を引っ張り込んだかも知れない。カノンとロードは、今後吉と出るか凶と出るかの未来に畏怖に似た不安を覚えずにはいられなかった。だが一方で、この何所から来るのか分からない彼の底知れぬ自信にも、心のどこかでは希望を抱きもするのだった……。


 咽喉の渇きに苛まれ、ロードと共に眠るベッドでシャルギエルは目を覚ました。
 テーブルにミネラルウォーターのペットボトルを置いていたのを思い出す。暗い中半身を起こしテーブルの方を見ると、ほのかに灯りが灯っている。しかしベッドサイドとキッチンサイドの間には壁に紐が渡してあり、大きな布が掛けられていてこちらから向こうが見えなくなっている。カノンが眠る二人を気遣って、布で灯りを遮って何やら作業でもしているのだろう。そう思いながらデジタルタイプの腕時計のライトのボタンを押して液晶を見ると、十二時を過ぎた数字を示している。
 よく一人でいつまでも何かと頑張るもんだ。シャルギエルは思いつつベッドから足を下ろすと、眠い目を擦りながらフラフラと立ち上がる。解いて下ろした漆黒の長髪が左右に揺れる。更に追い詰めるように咽喉は渇きを訴えた。水。水だ……。
 シャルギエルはまだ脳裏に残る睡魔と闘いながらテーブルへと向かい、中央を遮る大布をバッと片手で振り払ってテーブルのペットボトルに倒れ込むようにして掴み掛かる。と、同時に頭をテーブルに突っ伏せる。――眠い……。
 しかし眠気と現の間で咽喉が意識へ渇きを煩く騒ぎ立て目を覚まさせる。
 重い頭(こうべ)をゆっくり持ち上げながら、ボトルを掴んだ手を顔元に引き寄せる。眠気眼でボトルを口に呷り、大きく咽喉を鳴らしながら水を体内に流し込むと、大分頭がシャキッとしてきた。
 そのまま水をがぶ飲みしながら漸くはっきりしてきた意識の中、カノンの姿を探して上を仰いだまま視線を廻らせる。そしてカノンを見つけたと同時に余りの驚きに思わず息が詰まり、口にしていた水をブーッと吹き出してしまった。
 カノンが、全裸の状態で突然のシャルギエルの登場にすっかり驚きの余り硬直していたのだ。全身から水が滴っている。
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