☆ボインちゃんはAVギャル番外編(エレンという爆乳AVギャル)
第14章 第十四・いよいよ初仕事・緊張という胸の揺さぶりとその場の雰囲気・素材としての自覚
1週間。その間、親にAVに出る事を言おうかと思いつつ出来なかった。勝手に想像すれば、母は話せば分かってくれるような気がしつつ父の方は何とも言い難い。激怒するような気さえする。契約して決まった以上は後戻り不可。自分が男に復讐するという青春時代の思いを達成するためにも引き下がれない。
仕事は朝の10時からだったが、場合によっては夜までかかる事は普通だと淳から言われていた。そこでウソを吐くしかない。ひとまず○○というパン屋と喫茶の複合店にて、喫茶の方で仕事をする事が決まったとすぐバレるであろうウソを。喫茶なら仕事が長引いて帰りが夜になる事は珍しくないはずだという考えだった。他に適したウソを思いつけない自分を恥じつつも。
「えっと……持っていかないといけないんだった」部屋の中で、カバンを置いてタンスと向かい合う。淳に言われていた。巨乳・爆乳という作品では、視聴者の中にはそういう女子のブラジャー姿を好む者も多いと。いくつか持参して欲しいと、出来ればフルカップばかりで頼むと。それに従い、タンスからフルカップのブラばかりを取り出してカバンの中に。
もう一つ言われていたのは、豊かなバストと、それを持つ女子の魅力を引き出した上でエレンの魅力も抜き出したい。だから意図的に可愛く描くような事はしないとも。「可愛く描かない代わりに魅力的に描いてやるから」と言われた時、それで納得した。自分はブスだと幼稚園の時から劣等感がある。だったらブスでも魅せる事が出来れば、胸の中のつっかえが取れる。
「じゃぁ、行ってくるよ」と、表向きは真っ当な仕事に出かける素振りを。母は娘がそういう仕事に行くのだと思っているから、頑張ってねと優しく声をかけてくれる。どうしても罪悪感的な心情がこの胸に疼くと感じる。今回の作品の仕事が終わったら、すぐに打ち明けようと決意した。親を泣かせる事になるかもしれないとは思っても、偽るよりは良い。
ブスで爆乳の自分はカバンを肩にかけて家を出た。ユッサユッサとこの豊かな胸のふくらみ具合を揺らして歩けば、当然だが周りは、特に男は目を向ける。顔やキャラクターで見られた事はない。この胸が無かったら目線など来ない。
それならその目線をもらう時に金を生じさせればいい。それは間違いなく、自分を有意義に使う事だとエレン。
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